桃井ミュージアム 足湯水琴窟
ももいみゅーじあむ あしゆすいきんくつ


…瀬戸内海を眺めながら耳でも愉しむ足湯

赤穂市街地の南東端、御崎(みさき)。
日本の夕陽百選にも選ばれている絶景スポットで、春は一目1,700本もの桜で花見、夏は海水浴と楽しみかたいろいろですが、オススメは芸術鑑賞。
休日に瀬戸内海を見下ろす高台に建つ赤穂雲火焼(あこううんかやき)の美術館に出掛けてみませんか。
雲火焼とは江戸時代後期から明治時代初期にかけて、この地で生み出された焼き物。うわぐすりを使わずとも鈍い光沢を放ち、まるで御崎から眺める夕焼け空のような色合いが特長でしたが、いつしか絶えてしまった幻の焼き物です。
それを復元したのが桃井香子氏と長棟州彦氏両名でした。昭和62年(1987年)のことです。
美術館は桃井製網株式会社の福利厚生施設「光風荘」として建てられた経緯を持つ館。雲火焼の作品のほか、歴史を感じる桃井家の蒐集品、愛用品などが展示されています。
そして圧巻は、瀬戸内海を望むその名も「水琴窟の庭」です。水琴窟(すいきんくつ)とは、甕の中に滴り落ちた水が音色を反響させる仕組みで、なんともいえない琴のような音を奏でてくれる日本庭園の装飾のひとつです。江戸時代に多く造られ、風流人に愛されてきました。
地元の造園会社がプロデュースする水琴窟は個性豊かなモダンなものばかりで、「水琴窟の庭」には「瞑想の水琴窟」や「水琴窟の音楽会」など、趣向を凝らした水琴窟が庭にいくつも点在しています。
そしてもちろん足湯があり、その足湯もなんと水琴窟と一体化しているというのですから驚き。平成27年(2015年)に完成した「足湯水琴窟」は、赤穂温泉旅館組合の入浴剤「赤穂温泉の香」を配合した湯に足を浸しながら、音色が堪能できるというシロモノです。中をくり抜いた御影石でできた円形テーブルが水琴窟になっており、水琴窟から出ている聴診器のような管を耳に当てて音色を聴きます。
足はじんわりぽかぽか。耳は極上の水琴の響き。そして眼は海原を見下ろす絶景。三点セットで癒される極上の足湯を、ぜひ体験してみては?
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住所 | 兵庫県赤穂市御崎634 |
TEL | 0791-56-9933 |
営業 | 10時〜16時 |
休み | 火曜、年末年始、月に3連続日での休館日あり |
料金 | 入場:無料(※2階展示室は有料。また企画展など開催時も有料)、 足湯水琴窟:300円(※タオル付。ドリンクまたは雲火焼購入者は無料) |
P | 有 |
交通 | JR赤穂線播州赤穂駅からタクシー約15分 |
特記 |
画像引用:雲火焼展示館 桃井ミュージアム様(https://www.facebook.com/akosetouchigama/)